前回の記事ではバイオリン初心者が最初にすべき右手の練習について紹介しました。
今回は左手の練習に関して紹介します。
前回の記事はこちらからどうぞ。
練習のポイント
いきなり楽器を構えない、弓で弾かない
バイオリンを始めた頃って、楽器を構え続けるのも難しく、弓(右手)で綺麗に音を出すだけで精一杯だと思います。そのうえで左手を正しい形にして正しい音程で弾くなんて無理です。無理な体勢をとって右手と左手で同時に難しいことをやるなんてただの拷問です。人間の脳はマルチタスクにできていません。バイオリン関係ないですが、デボラ・ザック著の「SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる」という本がすごくタメになります。シングルタスクってバイオリンの練習に限らずあらゆることに通ずると思うので、ぜひ読んでみてください。話がそれましたが、最初のうちはバイオリンを構えずに右手と左手を別々に練習してください。
練習方法
ではどうやって練習するのか。ウクレレのように楽器を構えて練習します。
そのまえに、いくつか注意事項を。
- 練習前にかならず調弦してください。
- 弦が古い(交換してから3か月以上)or得体のしれないものが張られている場合、すぐに交換してください。
なぜなら、これからやる練習は以下のことを覚える必要があるからです。
- 正しい音を耳で覚える
- 正しい左手の形を覚える
調弦と弦の古さ(=劣化具合)は上の2つに影響します。どちらかが守られていない場合、覚えるべきことのどちらかが覚えられません。調弦はチューナでするか腕のあるバイオリン弾きにやってもらいましょう。いずれは調弦の音を耳で覚えてください。弦はドミナントがおすすめです。以下の記事でも書きましたが、短時間で弦を張ってから調弦が安定するのと、調弦が狂いにくいところが良いです。
前置きが長くなりました。練習方法です。
左手の位置に注意してウクレレのように楽器を構えます。以下左手の注意ポイントです
- 親指の第一関節=ネック
- 人差し指の付け根=指板
- 左手の左端=ネックの
- 左端親指と人差し指が向かい合う
つぎに人差し指から順にA線を抑えていきます。この時。各指の関節が曲がるようにしましょう。力が入っていると、指が突っ張ってしまいます。この時はまだ正しい音程で押さえる必要はないです。まず左手で指を抑える(いや、置くといったほうが正しい)感覚をつかみましょう。正しい音程の位置ですが、これは、うーん、先生かバイオリンがうまい人に教えてもらいましょう。で、教えてもらった指の位置にテープを張りましょう。そうすればひとりでも練習できます。チューニングさえできれば。チューニングの練習はまた紹介します。
まとめ
いかがでしたか。左手は音程を取るうえで大切になるので、しっかり身に着けてください。地味な練習をひとつひとつ積み重ねていくのが上達への近道です。