【肩当なし!?】バイオリンを肩当なしで弾くことについて 3/3

今回は肩当なし特集の最終回です。

前回までの記事はこちらからどうぞ。

さて、肩当なしの構え方と練習方法を紹介したいと思います。

まずは構え方から。

  1. 肩の力を抜く。
  2. 鎖骨の上に楽器を乗せる。
  3. 顎あてに顎を軽くひっかける。
  4. 左手を添える

いたってシンプルですね。でも慣れるまでは難しいかもしれません。

まず、右手で楽器を持ってください。そして肩の力を抜きましょう。左腕をだらんと下げて、5回くらい腕をぶらぶらさせれば力が十分抜けるでしょう。無駄な力が入った状態で楽器を構え続けることにメリットはないです。

次に鎖骨の上に楽器を乗せ、バイオリンが水平になるようにしましょう。肩の上にのせてしまうと、顎と肩で挟まなければならないために、肩が上がって力が入ってしまいます。くどいようですが肩に力を入れてはいけません。楽器の角度に関して、私は正面から斜め30度ですが、そこは弾きやすいように変えてください。

そして、顎あてに顎をひっかけます。軽くひっかけるだけで十分です。決して挟もうと意識しないでください。何が言いたいかというと、楽器を持ち上げるには、顎あてに対して水平方向に力を加える必要があるということです。水平方向に力を入れることで、てこの原理を利用して楽器を持ち上げることができます。一方顎で楽器を挟もうとすると、鉛直方向に力をいれることになり、楽器が持ち上がらなくなります。ここら辺は別記事で詳しく解説できればと思います。

最後に左手を添えて、右手を放しましょう。手順の2と3ができていれば、左手は軽く添えるだけで十分なはずです。前回までの記事で書いた通り、左手に楽器の荷重がかかりますが、あくまでも左手は補助のつもりで。あと決して左肩には力を入れないように。

練習方法

ここまでで持ち方を説明しましたが、そうはいっても最初は楽器が滑ると思います。

理由は いろいろあると思いますが、ブリッジ式の肩当に比較して、

  • 顎で持ち上げる力がどうしても弱くなる
  • 固定が弱くなる
  • 鎖骨にのせる感覚がわからない

などが挙げられます。

ということでいきなり外すのではなく徐々に肩当なしの状態に近づけましょう。

まず、以下の2つのものを用意してください。

  • 輪ゴム
  • スポンジ(ウレタンとかのやや高反発なもの)

そして下の画像のように輪ゴムとスポンジを楽器にセットしてください(雑コラですみません)。

なんちゃって肩当の完成です。(結局肩当かよというツッコミはさておき)

実は同じような固定方法の肩当もあるにはありますが(GEWAとか)、上のもので十分だと思います。

これにより、スポンジが顎で持ち上げる力をアシストしてくれます。楽器が少し滑りにくくなり、楽になるでしょう。と同時に裏板の振動も少し感じ取ることができると思います。裏板の振動の感覚はいかがですか。慣れてきたらスポンジをたたんだハンカチなど、薄いものに変えていってください。

以上、肩当なしでのバイオリンの弾き方でした~